ご卒業おめでとうございます

桜が開花し、春本番の季節になりました。本学を卒業?修了する皆さん、まことにおめでとうございます。

皆さんの在学中のかなりの期間は、コロナ禍により社会的にさまざまな活動が制約される時期と重なってしまいました。本来ならば、あれもしたかったとか、これができなくて残念という思いを残された人もいるかもしれません。しかし、制約がある中、さまざまな工夫をして、大学?大学院での勉学を全うされたことは、今後の成長につながるよい体験をしたと前向きにとらえることもできるでしょう。どうか自信をもって、社会人としての第一歩を踏み出してください。

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さて、この季節になると、いつも皆さんへのはなむけの言葉を考えるのですが、気の利いた言葉が出てきたことがありません。考えてみれば、よりよい人生を送る指針として、万人に特効薬のように効く言葉がないのは、あたりまえのことかもしれません。その中で私が実感として間違いがないと思う言葉は、「継続は力なり」です。皆さんは、これから先長い人生を歩みます。うまくいっているときは問題ないのですが、何をやっても結果が出ないときもあるでしょう。実はそうした時こそが頑張り時です。逆境にあっても、あきらめずに小さな努力を積み重ねることをやめないと、それがいつの間にか成果となって実を結ぶ時がくるように思います。

もう一つ、現代社会の流れの中では、「多様性の尊重」がさらに重要なキーワードになるように思います。分断や対立を乗り越えて、お互いの違いを認め合いながら、人間としてより良い協力関係を築き上げることが、社会の大きな課題となっています。価値観や生活スタイルの違いを前提として、お互いに尊重しあえる関係を構築できる「懐の深い」人物こそが、これからの社会を支えていくのではないでしょうか。

何はともあれ、体が資本です。食事と睡眠には気をつけて、元気でお過ごしください。今後は同窓生として、ぜひ本学を支えてください。また、お目にかかる日を楽しみにしています。