7月の「つねづね日記」で、ダイエットのためにウォーキングを始めると書きました。お陰様でまだ続いています。
当初は健康のために歩くつもりでいましたが、歩いているうちに、別の楽しみが生まれてきました。
いま歩いているルートは、国分寺から多摩川に流れる「野川」沿いの道ですが、その途中でさまざまな景色が楽しめます。野川は野鳥の種類が豊富で、とくに朝早い時間は、鳥たちが盛んに活動しています。アオサギとコサギが縄張り争いをしていたり、カルガモの親子が連れ立って歩いていたりします。真っ黒なカワウが、気持ちよさそうに羽を広げて乾かしている姿が遠くに見えます。さらに運がよければ、カワセミが川に飛び込み、魚を捕っている瞬間を捉えることもできます。このようにウォーキングをしながらバードウォッチングもできるので、歩いていて飽きることがありません。
また、別のルートとして「野川緑地公園」があります。ここは旧野川を埋め立てた道であり、季節に応じた花や自然豊かな景色が目に入ってきます。いまは広葉樹の葉も落ちはじめ、秋の武蔵野の風情となっていますが、緑道には梅や桜も植えられていますから、春になれば、これらの花が一斉に咲くことでしょう。歩きながらの花見がいまから楽しみです。現在の野川がありながら、なぜ旧野川があるのか疑問に思っていましたが、郷土史や古い地図などを調べているうちに、現在の野川は、新たに掘削された川であることがわかりました。なぜこのような工事が行われたのか、興味があるところです。
いままでなにげなく見ていた道にはさまざまな「顔」があり、歴史があることが、毎日歩いていることでわかってきました。自分では見ているようで、実は見えていなかったことがたくさんあることもわかってきました。これからも、身近な景色をもっと深く探ってみるつもりです。その結果は、またこの日記でお知らせしましょう。